用意された部屋は、なんて広いこと。
「す、すごい!あたしの部屋なの?」
あたしの好みなデザインの家具や好きなキャラクターのぬいぐるみまである。
「ゆっくりくつろぎなさってください。他へ行きたくなされたら、このチャイムを押してくださいな」
そういっておばさんはニコニコしながら部屋を後にした。
「はあ…」
あおいは部屋を眺めた。
床や壁紙はあおいの好きな白で統一だし、ベッドはお姫様みたいなカーテンがついてる…。
でもやっぱり落ち着かない。
「元の家のほうがいいかも…」
ふかふかの大きなお姫様ベッドに腰掛けてあおいは呟いた。
あたしには似合わない。

