みつあみ少女にティアラを乗せて ж1部


藤咲の午後の授業を終えると、あおいは机に突っ伏した。


「疲れたぁ…」


「お疲れ様ですあおい様」


教材をまとめながら藤咲は言った。


「…藤咲さんはこのあとどうするの?」


あおいは突っ伏しながら藤咲を見た。


「あおい様が私にご用があれば付き合いますよ」


「用がなかったら?」


「あおい様はそんなに私の事が気になりますか?」


ドキリ。
そんなつもりじゃなかったんだけど…。
また顔が赤くなっちゃう。
そういう意味で藤咲さんは聞いてない。あたしのばか。なんでこうなるの?


「私は執事ですから、あおい様にお使えするのみ。関わりのないことは無意味な事だと」


「…え?」


ちょうど藤咲は背を向けてたから表情は分からない。

でも要するに、あたしに関係ない話をするなってこと?


まさか…怒らせた?


「ご、ごめんなさい!あたし調子に乗って…」



「いいえ」

振り向いた藤咲は微笑んでいた。

「あおい様が謝る事ではありません」