朝食の席に着き、食パンをかじっていると、昨日の夜着いたお父さんが来た。
「いやぁ寝れるもんじゃないな」
「…おかえりお父さん」
「あおい、どうだ?この生活っぷり」
「お母さんは楽しそうだよね」
「はは、美栄子の憧れだからな」
「…うん」
あおいは席を立った。
「あおい?もういいのか」
「うん。執事さんが勉強部屋で待ってるから」
そう言ってそそくさとダイニングを出た。
…全く、お父さんとお母さんのラブラブ振りは参るよ。
これだから…今更帰りたいとか言って、困らす訳にはいかないのだ。
「はぁ…」
あおいは、勉強部屋のドアを開いた。

