みつあみ少女にティアラを乗せて ж1部



「あおい様、そんなお顔をなされずに」


「…執…事さん…」


「私はあおい様の味方ですよ。今の暮らしを、あおい様の元暮らしていらした環境に私が近づかせます」


「…え?そんなこと出来るの…?」


藤咲の言葉にあおいは内心驚いた。


「クローゼットの中も、お料理のメニューも、内装も出来るだけ」


…でも。あおいは首を振った。


「あたしが一番取り戻したいのは…日本の普通な学校生活なの。やり残したこと、いっぱいあるから…」


胸が締め付けられる。


「もう遅いんだ」



俯くあおいの頭に、ひらりと手が触れた。


ドキリとしてあおいは目を上げた。