ちょうど廊下の十字路に差し掛かったとき、なんと池野くんが友達に囲まれて横切った。
…池野くん…カッコイイ…笑顔が憎いよ…(ハート)
とか思う間もなく、綾はあたしの手をぐいと引き、池野くんに近づいた。
「あのー池野、ちょーっといい?」
「あ?」
と池野くん。
「時間くれる?あ、あんたたち池野くん借りるから」
ああもう、綾ってばそんなゴーインに…って池野くん素敵な笑顔で了解してるよ~!!
「さ、あおい、ザ、告白Timeだ!」
ひとけのない廊下に連れ込んだ池野くんとあたしに、綾はニヤニヤしながら言う。
「は、はあ~?」
「あおいなら出来る!応援するから!フラれてもまたアタックすればいいもんよ」
「む、無理だって!あたしなんか…あたしに池野くんはもったいない……」
「ほれっ!」
ドンッと綾はあたしの背中を押した。
勢いであたしは池野くんの前に押し出された。