無事スエットを手に入れ、あおいは執事の授業に出席した。
部屋は学校の教室より少し小さいくらい。そこに黒板と、ひとつの机…。まるでひとつの教室を貸し切ってるみたい。
…難しい。
難し過ぎる。
執事はテキストを見る事なく、黒板にツラツラと問題を書く。
ほんとに、この人頭いいんだ…。
しかも教え方が上手い。
「あおい様、おやつの時間です。休憩しましょう」
うつらうつらしていたあおいは、その言葉に反応した。
「休憩…!」
すると、家政婦さんが、おいしそうなチョコレートケーキと紅茶を持って来る。
「うっわあーおいしそう!」
「あおい様のお好きな、最高級チョコレートケーキです」
家政婦が言った。
「さ…最高級…」
フツーでいいのに。

