みつあみ少女にティアラを乗せて ж1部



教えてあげるよ。


藤咲のことを。


俺の方に来ないか。




…駄目。騙されちゃいけない。

あおいは眉に力を込めて、松永さんを見た。



「どうしてあたしが松永さんの方へ行く必要があるんですか」


松永さんは微笑んだ。ライトの光のせいで、それが残酷に浮かび上がった。


怖くなんかない。
あおいはこぶしを握りしめた。


「残念だ。俺は信用されてないのか」


松永さんは微笑みながらゆっくり言った。


「お前は仮面を被る男の方が、信用出来るのか」



「藤咲さんは、犯人じゃないからです!」


「なぜ、そういえる?」



「……っ!」

松永さんは一歩詰め寄り、背中がどんと壁に当たった。


「証拠はあったか?お前が誘拐されるとき、そこに藤咲はいたのか?」

「それは…っ」