パッと体を離した柊平はニヤニヤしながら、私を見つめた。 えっ…なんか私…… マズイこと言っちゃったのかな…? 「ほら幸歩!早く買い物して家に帰るぞ?」 柊平は私の手をとり、選んでいた食器類の会計を速やかに済ませた。 柊平、急に動きが早くなったんですけど……。 人だかりを作っていた皆さんの視線を充分すぎるほど浴びながら、私たちは、お店を出た。 何…? この変わりっぷり…。 ついさっきまで、宇堂さんのことでテンションが下がっていたみたいだったのに、急上昇…してない?