「幸歩〜!一人で見てニコニコしてるのズルいじゃん…。俺も一緒に見たい…。」 柊平が横からバッグの中を覗き込む。 「あっ…!もう出発しないと本当にマズいですよ…!」 時計を見ながら、私は慌ててバッグをしめる。 「おっ…、そうだな。幸歩のお母さんのところにも挨拶に行くもんな…!」 柊平もバタバタと上着を羽織った。