私は、ドキドキするくらい、たくさんキスしたり、抱きしめられたりしたって思ってたのに…… 柊平は、我慢してたんだ…。 ……じゃあ、それが解禁された今って…… 我慢から開放された柊平って…… ちょっと想像するだけでも、顔が赤くなっちゃうよ…。 「幸歩、今度は何考えてる?」 ニコニコしながら柊平が前のめりに私の顔を覗き込む。 「なっ……何も考えてないよ…!早く、注文しなくちゃ!」 話題を変えたくて、私はメニューをパラパラと猛スピードでめくった。