「幸歩…、ちょっと表情が曇ってない?」 ピタッと手を止める柊平に私は首を横に振った。 「く…曇ってないよ。柊平が解禁…って言うから、高校時代のことを思い出してただけ…。意外と色々、解禁してたような気がしたから…。」 「えっ、そうだったか?俺、かなり我慢してた記憶しかないけど?」 「えっ!!そうなの!?」 周りに響くくらいの声で反応してしまい、慌てて口を押さえた。 ちょっと… いや……かなりビックリしちゃった…。