「…もう大丈夫だよ。仕事しているうちに、見た夢も薄れちゃったから。」 二人で一緒に家まで歩いて中へと入る。 柊平の横顔は、まだ心配そうな表情を浮かべていた。 そんな柊平を安心させたくて、私はニッコリと笑った。 笑うことで、私自身も早く頭の中から忘れ去りたかったんだ…。 こんな幸せな日々の中で突然見た、悲しい過去… お母さんとお父さんの別れに続いていく日のキッカケになった夢を…。