仕事を終えて帰って来ると、マンションの前に立っている柊平の姿が飛び込んできた。 「おかえり、幸歩。」 駆け寄った私に優しく笑って頭を撫でる柊平に、“ただいま”と返す。 「どうしたの?ここで待ってるなんて…」 ビックリしていると、柊平が私の肩に手を回して引き寄せた。 「今朝の幸歩見てたら心配で、少しでも早く顔見たかったんだ…。」 朝のこと… 気にしてくれてたんだ…。 またじんわりと心の奥が温かくなる。