「幸歩!」 そんな時、遠くから私を呼ぶ声が聞こえてきて、私は顔を上げた。 今の声…… 柊平…? 辺りを見回してみるけど、柊平らしき人影は見えない。 まさか…空耳? 「幸歩!」 違う… 空耳なんかじゃない…! やっぱり柊平の声が聞こえる…。 少し近くなった声に私はうずくまっていた体を起こし、立ち上がった。