「写真、撮ろうか!」 「そうだね!カメラも持ってきたことだし…。」 私はバッグの中からデジカメを取り出す。 「柊平、その大きなモミジの前に立って。」 私が写真を撮ろうとすると… 「ちょっとストップ!俺が一人で写ってどうするんだよ。」 柊平は私からデジカメをパッと取った。 「俺は、幸歩と一緒がいいから。」 にこやかに笑うと、通りすがりの人に写真のお願いをした。