「景色…きれい。でも、ちょっと曇ってきたね…。やっぱり朝の予報どおり雨に……きゃっ!」 窓のところで景色を見ていると、後ろから柊平が抱き締める。 「…やっと、幸歩を抱き締めることが出来たな…。」 えっ…… そ…そんな大げさな… 「ど…どうしたの?一体……」 「さっきまで運転してたから、幸歩にほとんど触れられなかったし…。早く思いっきり抱き締めたかったんだよ。」 ま…まさか、さっき車降りた後、やけに急いで旅館に入って来たのって… それが理由…?