俺はずっとそんな海を笑いをこらえて見ていた。

「えっ?陸っ!?」
海はびっくりした顔で、俺をみた。
「ずっと祈ってたやん?何祈ってたん?」
海は照れながら、
「ひ・み・つーーー!!」
そう言って、海は俺の手を引っ張って海に入りそうなところで止まった。
「うちなぁ!!ここの海好きやねん!!
うちの名前の由来・・・お母さんがお父さんにプロポーズされたところが
海やったみたい・・・うちも・・・ここが好きや!!」
海は大きな声で、海の向こう側に向かって言った。
「じゃあ・・・俺はな、陸って名前の由来は!!
海を守るためにあるものや!!
一生隣にいるって理由な!!」
俺は海の真似をした。


この由来。本当は違うんやけど、
なんか頭に入ってきたから言ってみた。
俺なりの理由やったからかもな。

すると海は、裸足になって海に入った。
「うちらって・・・なんか似てる気がする。
海と陸って一緒に思う・・・。
そばにいる事だってそうだ・・・。」
海はすっきりした顔をみせて、
いきなり水をかけてきた。
「うわっ・・・つめてぇーー!」
俺はお返しにかけた。
「うーー・・・やったなぁ!!
このやろう!!」