バニラ

『だって、バンドマンだし。ファンだっているでしょ。

ライブに毎回来てる子とか…』

そこまで言って遠慮がちに祐を見つめる雨音。




雨音が言ってる、ライブで毎回最前列センターを陣取る女の子達って学生時代のサークルの後輩だし。

ファンってまた大袈裟な…(笑)

あいつらのノリに比べて雨音はいっつもホールの隅、決まって階段の下で壁にもたれてじっと聴いている。

もっと近くに来てほしいのに…


大袈裟に一つため息を吐き、
『あのね、雨音サン。

あれはただの大学の後輩。
雨音が気にするようなこと―…

『あるの!!!』