「…はぁ…だったら?」 返ってきたのはそんな言葉。 「(こいつ、しゃべるのか…)」 意外なものでも見たかのように望は一瞬目を丸くしたが、その直後、 「…」 考え込むように視線を逸らした。 ―今のこいつの言葉、さっきの。 目の前には、どこか楽しげにも見える悠の姿。 「お前さ…聞いてたわけ?さっきの」 「…あんだけうるさかったら嫌でも」 持っていたシャーペンを机に置いて、悠は小さく鼻で笑った。