『吉沢くん、その制服って五ツ星のだよね!?』 『何でそれ着てんの?』 『頭いいの?』 『家が金持ちとか?』 担任が出て行った途端にこれだ。 「…はぁ…だったら?」 そう望が答えると怯むどころか目を輝かせてきた。 「(…うざ)」 馬鹿ばっかりだと望は思った。 口数が少ないばかりに今までどれ位の誤解を生み出してきた事か。 教室中の人間が好奇の目で望を見ていた。 ただ一人、悠だけを除いて。