王様の部屋を出て階段を少し駆け足で下ると、しばらくして階段が終わった。

真っ暗で先はよく見えなかった。隠し通路の中はトンネルのように壁などしっかりしていて、崩れ落ちてきて生き埋めになる…ということはまず有り得ないだろう。


アリス隠し通路をただひたすらに真っ直ぐ歩いた。道はどうやら一本道らしい。

真っ暗で足元さえ見えなかった。こんなところを少女が一人で通るのは不可能だ。…だとすればどこかに灯りになるものがあるはず。

そう思いアリスは壁に手をついて何かあるか探した。

…しかし、何も見つからなかった。アリスは仕方なく今まで通り足元に警戒しながら歩いた。