「よいしょっと・・」
途中の花屋で買った花を供えてしゃがむ。

「龍哉、ごめんね?今まで来れなくて。龍哉のこと忘れたわけぢゃないよ。受け入れることが出来なかった。龍哉が死んだってことに。龍哉の代わりなんて居ないのに、あたしは龍哉の代わりを求めた」

大きく息を吸う。

「ふう・・。龍哉はすっごいクールだったね。最初、近寄りにくかった。だって全然世界が違ったヵら。龍哉の周りにはいつも可愛い女の子達が集まってて。はっきり言って行きたくなかった。でも・・龍哉だけをいつも探してる。最初は実美に譲るって言ってたのに。結局は譲りたくなかった。ほとんど病院で逢ってて、龍哉の私服1回しヵ見たことなかったな。龍哉の制服姿、もう1回だけでいいから見たかった」

自然と涙が出る。

「ねぇ?覚えてる?慎耶に無理矢理連れて行かれそうになった時。龍哉が助けてくれたよね。その時の顔、悲しそうだった。寂しそうだった。その時ヵらかな?龍哉のこと、好きになったのは。 きっと知ってるよね?前のあたしのこと。好きでもない男子と付き合って。飽きたらすぐ別れてたんだ」

空を見上げる。