愛しい君へ



その日に龍哉のお通夜が行われた。
「まだ高校生なのにね・・。早かったわよね・・」
口々にいろんな人が言う。
あたしは全然泣いてない。
龍哉が龍哉の家に来てから
あたしは龍哉の傍ヵら一歩も離れてない。
離れたくなかった。

「梨李、大丈夫ヵ? 代わろうか?」
慎耶が喪服のネクタイを緩めながら部屋へ入ってきた。
「大丈夫だよ。あたしは」
「よいしょ。 梨李、泣いてもいいんだぞ?」
慎耶はあたしの隣に座って龍哉の写真を見た。
「大丈夫だよ?あたし、悲しくないみたい」
本当は悲しいはずなのに。
「嘘つけ。お前の気持ち、俺分かる。玲奈が死んだ時、お前みたいに強がってた。でも・・もう居ないって思うとすごく寂しくて・・。すごい愛しく思える」
お前も少しは休憩しろよ。
そう言い残して慎耶はまた出て行った。
あたしはただ受け入れてないだけ?
どうしたら慎耶みたいに強くなれる?
あたし、龍哉が居ない世界は見たくない。
そんなことありえない。
龍哉は何処かで密かに生きてる。
そう思い込んでる。

「梨李、今日はもう寝な?明日朝早いよ。葬式してヵら龍哉君、天国に贈り届けるヵらな」
結城兄ちゃんはそう言い残してまたどこかへ行った。
あたしは軽い夕飯を取ってその日は家に帰らされて
家で休憩した。
多分、明日は泣くと思ってるんだろう。
でもあたし、泣かない。
泣くと龍哉が心配するヵら。
龍哉なら分かってくれる。
そう思いながら眠りについた。