「ぇ・・・?」
「あれ、この人誰?」
そこに居たのは実美でもなく、慎耶でもなかった。
見たことのない女性だった。
「たっつ-、この人、誰?」
龍哉のことをたっつ-と呼ぶ女性はあたしよりも身長が少し高い。
見た目的に20代だと思う。
「・・・友達」
ぇ・・・?
龍哉・・・今明らかに友達って言った・・・?
あたしは友達なの・・・?
「ふ-ん。こんにちわ」
笑ってあたしに言う。
「・・・こんちわ・・・」
「そだ。頼まれてたもん買ってきたよ」
「・・そこに置いといて」
龍哉・・・この人誰なの・・・?
「ねぇ・・・この人は誰・・?」
お願い・・・。彼女ぢゃないって言って・・・?」
「・・・・」
龍哉は何も言わない。
「ぇ、たっつ-から何も聞いてない?」
女性が言う。
「はい・・・」

「あたしはたっつ-の彼女だよッ」
女の人は嬉しそうに言った。
ぇ・・・?
今・・・彼女って言った・・?
「ちげ-ってんだろ、毎回。いい加減その言い方やめろ」
「ぇ-?だって事実ぢゃんッ★」
「ちげ-よ。 梨李こっち来い」
龍哉が手を引っ張る。
でもあたしは動こうとしない。
「梨李・・・?」
「あら、ショック受けちゃったんぢゃない?」
その人は目を細めて口元を緩めて笑った。
そう、龍哉と同じように笑った。