「綾吏、大丈夫だった?」


家に帰ると、蓮が心配そうに聞いてきた。


「……大した話じゃなかったよ、全然大丈夫。」


……嘘。こんなの嘘。


「そう?なんの話して……」

「蓮、明日と明後日、仕事ある?」


私は蓮の言葉を遮る。


「……え?仕事だけど…」


「お願い!蓮とどうしても行きたいとこがあるの!もうすぐ私の仕事忙しくなるみたいだからいつ行けるかわからなくて……」



「わかった。連絡してみる。」
私が必死でお願いすると、蓮は頷いてくれた。