でも、どんなに亮くんを傷つけるとしても、私は受け止めて伝えなきゃ。


寝室を出て、恐る恐る亮くんに電話を掛けた。


《もしもし……亮くん……?》

《あ……綾吏先輩!???》

《うん・・・。》

《どこに……》

《今日、会えないかな?》

《……大丈夫ですけど…。》

《じゃあ、これからハチ公前……》

《いや……今日はディナーでも奢らせてください。》
「最後だから……」と後から聞こえた気がした。

《…わかった。》

《……じゃあ、6時にオフィス前に来て下さい。》

《……うん。》