「綾吏!どうしたの?顔赤いぞ!!」

会社の机でパソコンをする私に、親友の深夏が言った。

深夏は中学時代からの親友で、今は同じ職場で働いている。

「もしかしてぇ……、中井くんと何かあった?」

深夏には、蓮への思いを伝えてあったのと、カンが鋭いために、すぐにばれた。

「あのね……、蓮から告白された。んで、明日デート……。」

周りに聞こえないよう、深夏に耳打ちした。

「うっそー!!良かったね!おめでとう!!」

深夏は、だんだん笑顔になっていく。

「深夏、声でかいって!」

私はまた耳打ちした。

「でもさ~…、中井くんって婚約者いるんじゃないの?」

深夏は小さな声で言った。

「・・・告白してくれたんだから、いないんじゃないかな……?」

「そうだよね!!うん!そうだよ!!」

深夏はガッツポーズをして、私の前に突き出した。


「あ、部長に怒られるから戻るね!!」

深夏は笑顔で戻っていった。