「じゃあ……私行くね……。」
綾吏は、こっちに背を向けた。
もう少し……話したかった。
「……俺、トイレ行ってきます……。綾吏先輩、ここで待っていてください。」
気を遣ってくれたのか、高木はトイレへ行った。
きっと……気を遣ってくれたのだろう。
「あの……さ。俺、綾吏と付き合って、たくさんのことを教えてもらった。ささいな会話でも、綾吏と話していると胸が弾んで……本当にこんな気持ち初めてで……」
「それ以上…言わないで……。」
気づくと綾吏は涙を流していた。
ごめん……綾吏。
俺は気持ちが抑えられなかった。
綾吏を忘れるために会社を辞めたけど、夜になると必ず頭に浮かぶのは綾吏の顔だった。

