3日で終わらせる







亮くんも、頑張ってくれてるんだ……。

「綾吏先輩!見て!!」


亮くんは電車の窓を指差した。

そこから見える光景は……あの日貰ったハートの風船が空に向かって舞っていた。


「誰かが飛ばしちゃったんですかね……。ハートの風船、綾吏先輩も欲しいですか?」


そう言って、私の方へ顔を向けた亮くんの顔はギョッとするのがわかった。


「どうしたんですか……?」


「……。」


私の顔は熱くなり、目からはたくさんの雫がこぼれ落ちている。


「……綾吏先輩……。」


プシュー
電車のドアが開いて、アナウンスが流れる。
ここが遊園地の駅だ・・・。


「行こっか!」


私は涙を拭いて、立ち上がった。


「でも・・・綾吏先輩・・・。」


「大丈夫!行こう!」


「そうですね……!」


なんとか私は明るく振る舞った。