「綾吏先輩の普段着、オシャレですね!」


「ありがとう……。いつもスーツだもんね。」



「じゃ、行きますか!!」


亮くんは私の手をとって、足早に歩いた。


「亮くん……?」


「言いましたよね?中井さんを越えるって。」


前を向いた亮くんの顔は、真っ赤になっていた。