「あの…どちら様で……」


「こんばんは。」


女の人に、私の言葉は遮られた。


「あなた……今日、蓮とデートしたわよね?」


女の人は、私の腕をギュッと掴んだ。
意外と力が強くて、振り払うことができない。


「……あなたに…言う必要なんてありません。」


私の腕を掴む手の強さが一気に強くなった。
腕には爪痕が付いて…。


「あたしを誰だと思ってんの?あたしは、蓮の許婚よ。」


「はい……?」


「あたしは、蓮の恋人で、許婚なの!」


「……。」
私は何も言えなかった。


♪~♪~♪~
その時、重い空気とは合わず、相手の携帯がなった。


「今日はここまでにしてあげる。また蓮に近づいたら許さないから。」

最後にキッと私を睨みつけて、去っていった。