「綾吏、今日はずっと敬語だったね。」
帰りの電車で、蓮が言った。
「あ……緊張しちゃって……。これからはタメ口で話しま……いや、話すね。」
「あぁ。」
「綾吏さぁ……浮気ってしたことある?」
蓮はいきなり変なことを聞いてきた。
「……私、蓮が初めての恋人だから、浮気なんて……。」
「そっか……。ごめん。変なこと聞いて……。」
「何かあったの?」
「いや……。特にないから。」
「……。」
「指輪、気に入ってくれた?」
蓮は話題をいきなり変えた。
「当たり前だよ!ありがとう!!」
蓮は何も言わずに優しい顔で微笑んだ。
・・・どこか悲しそうに。

