「えっ…?」

俺も思わず駆け寄り、ハルカの額に手を当てる。

「ほんとだ…体も熱いじゃないか!何で黙ってたんだハルカ!」

「…大丈夫よ」

虚ろにも見える瞳で、ハルカは立ち上がろうとするが。

「駄目ですよ二宮さん!少し休みましょう!」

朝霧も彼女の体を押さえ込み、廊下の端に横にさせた。

「……」

八戸が黙って立ち上がり、歩き出す。

「おい八戸、どこへ!?」

声をかける俺に。

「…頭を冷やせるものを探す。できれば薬も」

抑揚のない声で八戸は答えた。

「じゃあ私も行きます!」

朝霧が彼女の後に続く。