僕は君のもの




次の週、森先輩に彼女ができたことを知った。


相手は美紀に二度もケンカを売って来たあの子だった。




「彼、あんたみたいなヤリマンには興味ないんだって。」




彼女は嬉しそうに美紀に言った。


こんなケンカ買う気にもならない。





あんな小さい男に捕まったかと思うと自分が情けなくなった。








「よっ!!国民的美少女。」



「その呼び方やめてくれる?」



あ~ぁ。可愛げない言い方。



中村先輩は教室に入ると鼻歌まじりにドアを閉めた。




「最近中庭来ないと思ったらここで食ってたんだ。」



「あそこには顔も見たくない人がいるからね。」



「ん?あいつも来てねーよ?彼女とどっかで食ってるって。」




何ソレ。だったら美紀が一人淋しく書道室でお弁当食べてる意味ないじゃん!!