僕は君のもの




うわっ。中村先輩に怒鳴られた。


もぉ!今日は災難ばっかり!



「最悪…。」



「何?森に無理矢理押し倒されて逃げてきた?」



「…!」



美紀は口を開けたまま何も言えなくなった。



なんで?



なんで知ってるの?



「あいつのパターンくらい知ってるから。俺。」



中村先輩は不機嫌に言いながらベンチに座るとポケットからタバコを取り出す。



「だったら忠告くらいしてよ!!」



「問題ある?お前らつき合ってるんだろ?」



「ない…けど、別れた。」




中村先輩はライターを点火し、タバコを口にくわえたまま固まった。




「ヤレない女に興味ないんだってさっ!」




彼はタバコが地面に落ちたことも気にせず豪快に笑った。