僕は君のもの




怒りのままに地面を踏みつけながら向かった先は公園だった。



直ちゃんがいて、柴先輩がいて、中村先輩がいて。



少し前までの楽しかった時が嘘みたいだ。




誰もいない公園に足を踏み入れた途端、気が抜けた。




「うぁ~ん!!」




思いっきり声を出して泣きじゃくる。




「美紀ちゃん!?」




突然、すべり台の中から人が現れた。




「中村先輩…?」




中村先輩はそのまますべり台からすべり降りてくると美紀の方に歩いてくる。



「ったく。人の昼寝邪魔すんなよ。」



「なんでそんなとこで寝てるの?誰もいないと思ったのに。学校は?」



「美紀ちゃんこそ。サボってデートじゃなかったの?」



デートという言葉で一瞬忘れていた出来事を思い出す。



「もー!!先輩のバカー!!今忘れてたのにー!!」



「なんでまた泣くんだよ!?俺は何もしてねー!!」