「・・・・・なんなんだよ・・。」




あたしは怖かった。


健悟の声がすごく小さくて・・すごく低かったから・・。


すごく・・・・・・・冷たかったから・・。






あたしは恐る恐る健悟の背のほうへ歩いていった。


行くのに少し戸惑いがあった。



あたしの手を握り締める。


力が入る。


でも、目の前に健吾がいるのに逃げるわけには行かない。



手が震える・・。



そして健悟のうしろで立ち止まった。



「ち・・違うの・・。」


「何が違うんだよ。」


やっぱり・・健悟の声は冷たい。




「違うのぉ・・っ」


あたしの頬を涙がつたった。



「俺ははっきり見たんだよ。違うくねぇじゃねぇか。」


「うぅ・・っ・・」


「何泣いてんだよ・・・。」