「まず、王都に襲来したドラゴンは6匹…。
何故こんなにも多くのドラゴンが飛来して来たのかは定かでありませんが、兎にも角も被害は甚大です。
今は防壁陣で守られていますが、この王宮もいつまで持つか…。
…その為、貴方方にはこの6匹のドラゴンと対峙して頂き、速やかに排除して頂きたいと思います。
今回招集に応じた部族が18部族ありますので、それを丁度3部族ずつに分け、それぞれ1匹のドラゴンに当たって頂きたいと思います。」


「王国の兵士は参戦しないのか?」


そう言ったのは一人の背の高い男だった。


「王国の兵士は他国との戦争の為に鍛えられてはおりますが、それは大群対大群、…言うなれば人間対人間の戦いの為に鍛えられているのです。
つまり、そう、ドラゴンとの戦いにおいて王国の兵士は全くの素人、その為、貴方方のような力ある存在が必要なのです。」


「3部族ずつに分けてしまうより、一匹ずつ当たって行った方が効率が良いのではないですか?」


そう尋ねたのは一人の女性だった。


「それも一理あるのですが、ドラゴン達は巧みに連携を取っており、1匹のドラゴンを攻めようとすれば、別のドラゴンが現れるのです。
つまり、その為、貴方方には一度に6匹のドラゴンに当たって頂くのです。」