「っぅおぉわあぁぁ〜っ?!」
ドルメックは、勢い良く滑り落ちていた。
…―――ドラゴンの食道を。
パンパスの作る防風陣によって赤黒くザラついた肉壁に触れることはないが、それがかえって妙な浮遊感というか…空中落下状態を作り出している。
落下先を見下ろすと、オレンジ色の光が漏れる歪な穴が近付いてきている。
(アレが胃の入り口か?
っていうか、このまま入ってったら胃酸にヤられるんじゃないのか俺?!)
咄嗟に懐から鉤付きロープを取り出し食道の肉壁に向けて投げつけた。
グチャっという音と共に鉤爪が肉壁に食い込む。
しかし空中落下の勢いは中々止まらず、引っ掛かったそのまま更に下まで落ちていく。
(……ヤバッ!)
止まらぬ勢いに焦り、更にもう一つ鉤爪を取り出す。
既に胃の入口は眼前に迫っている。
今度は投げ付けず、手に持ち肉壁に直接爪を打ち込んだ。
先程よりも生々しい感触が手に伝わる。
顔をしかめて下方を見据え、身構えた――…。

