「ボヤボヤしとったらアカンやろっ!
皆早うわしかヴァラオムに乗りぃ!
時間稼ぐで!」
「時間を稼ぐって、どういうことですかっ?!」
「順を追って話そう。
取り敢えずはどちらかの背に乗って貰えないかね?」
戸惑うグレードへ困ったようにベリルが告げた。
確かにこのまま押し問答していても埒が空かない。
グレードは促されるように、ヴァラオムの背に乗り込んだ。
こちらの動きに呼応するように、ドラゴンが首を巡らせる。
[何処ヘ行クツモリダ…。
コ奴ガ寂シク無イヨウ、オ主等モ一緒ニ喰ロウテクレルゾ!]
短い前足で腹を擦りながら、舌舐めずりをして言い放った。
クラウンが舌打ちし、叫ぶ。
「チッ!もう気ぃ付きよった!逃げるで!しっかり掴まっときっ」
クラウンとヴァラオムは地を蹴り、暴風雨の大空へと飛び立った。

