きっと優くんがモテるからあたしも好きになるって思ってるのだろうね。
「亜衣ちゃん！！
聞いていい？本当は・・・好きじゃないの？？」
蘭はあたしに言ってきた。
まさか・・・そんなはずはない。
だって・・今まで辛い想いをしてきたんだよ？
また、そんなの・・・嫌なんだから。

「まさかね・・・違うよ。」
あたしは否定した。
届くはずなんてないし、
相手があのお金持ちだし、人気者だし。
あたしなんか手におえないよ・・・。


「亜衣ちゃん・・・。
自分の気持ちに聞いてみなよ？
菜月ちゃんだって言ってたじゃん？
相談にのってくれるって。
しかも、彼氏いるからさ！！
ライバルじゃなくてよかったじゃん！！」


「うるさいな！！好きじゃないって言ってるじゃん！！
人の事より自分はどうなの！？」
「・・・。」
あたしは思わず怒鳴ってしまった。
「ごめん・・・、そんなつもりじゃ・・。」
蘭は下を向いてしまった。
「いいの・・。うちが・・・悪いから・・・。
そっか・・・好きじゃないもんね。
ごめんね・・・。」
蘭は落ち込んでしまって、今でも泣きそうな目をしていた。
今になっては後悔してる。
はっきり言えばよかった。
気になってることくらいは・・・。


「でも・・・もし、誰かを好きになったときは、
言ってね。」
「うん。本当にごめんね・・・。」
あたしは申し訳なさそうにもう一度謝った。
「いいよ。大丈夫だから。」
蘭は無理して笑顔を作った。