すると、前で歩いてた優くんと晃くんが見えなくなった。
なぜなら、たくさんの女の子に囲まれているからだった。

「ねえ・・めっちゃ女子多くない??
うちらも行こうよ!!」
蘭はあたしを誘ってきた。
「え!?あたしも!?いいよ・・・あたしは・・。」
そう断ろうとしたら、蘭に手を引っ張られて
連れて行かれた。
もう・・・勝手なんだから・・・。
でも、心の中では嬉しかった。
近づけることにかな・・・?




「晃く~ん!!おはよ!!」
蘭は積極的に声をかけた。
「おっす!!おはよ。
蘭ちゃん元気だよな。朝から。」
晃くんは笑顔で話した。
「おはよ。」
あたしは小さい声で優くんと晃くんに話しかけた。
小さかったものだから、二人には聞こえなかったみたいだ。
それに、周りの女子の声で消されてたし・・・。
でも、そんなあたしに
「おはよ!!亜衣ちゃん!!」
優くんは笑顔で挨拶してくれた。
そのキラキラした笑顔を見て、ドキッとした。
「おはよ!!」
あたしは元気に挨拶した。
もちろん、他の女子はそんなあたしと蘭を睨んだ。
別にそんなこと関係なかった。
また、あたしは恋の予感を感じた。
それを防ぐために、あたしは蘭の手を引っ張って
その中から抜け出した。
「ちょっと~~!!せっかく喋ってたのにぃ~~・・・。」
あたしはそんな蘭には申し訳ないけど、
蘭1人おいて行くわけにもいかなかったから。
それに・・・好きになりそうだったから。
なんて言えるはずもなく・・・。



「ねえ~~!亜衣なんかおかしいよ?
普通に喋ってたじゃん!!」
やっぱ気付いてるんかな??
あたしは言うしかないと思い、時計を見てまだ時間がある事を
確認した。
「よしっ。」
そして、蘭を引っ張って誰もいないとこに連れて行った。


「どうしたの??急に・・・。」
蘭は不思議そうにあたしを見た。
「あたしね・・・。」