深想シンドローム



そんなあたしに、ミチルくんはちょっとだけ眉を寄せて言った。


「じゃあ、何でお前がやってんだよ。」

「え、だ、だって誰もやる人居ないし…、」

「んなの、センコーのやることだろ?」


段々とミチルくんの顔つきが険しくなってるのは、気のせいじゃないだろう。

でも、不思議と怖いっていう気持ちはなかった。


前のあたしなら、絶対怯えてたはずなのに。



「でも、お水やらなきゃお花が枯れちゃいます!」

「だからセンコーにやらせろって。」

「先生が言ったんですもん!」

「はぁ?」


聞き分けのないミチルくんに、何故かあたしもムキになってしまって。


「だっ、だから!一回先生に言われてやったら、それから何となくあたしがやることになっちゃったんです!」


悪いですか!?

噛みつくようにそう言うと、目を丸くしたミチルくん。


しばらく長ーい沈黙が続き。



それからはご想像通り。


「ぶははははっ!」


…ええ、またしても大爆笑ですよ。



「もお!笑いすぎです!」

「悪ぃ、悪ぃ。でもお前がムキになって言うから…ぶっ!」

「~~~っ!」


そんな彼に、何も言い返せない自分。


悔しい~っ!!!!