淡々と時は進み、季節は夏。



私達は、４人でいる事が多くなった。



アイツは、自分が咲坂君と双子だという事を隠さなくてよくなった今、毎回私の教室に来ては１人でしゃべっている。



朔來達も例外ではなく、よくうちのクラスでイチャついている。


どうして私の周りの連中って、こうも空気が読めない人ばかりなんだろうと溜め息が出た。



結局、今年も墓前へ行く事は出来ず、暑い夏がやってきた。




「夏と言ったら!!「うーみー」」


とさっきからやたら耳元で騒いでるバカップルと＋バカ。


もうすぐ夏休みという事もあり、浮かれる気持ちは分からなくもないが…


『朔來、あんた今…夏よ？分かってる？』


「わーわー!!」


と咲坂君が叫んで…

朔來は自分が夏バテする事を思い出したようにグッタリとしていた。


このところの暑さにやられて、ハイテンションになっていただけなのか、もしくは本当に夏、夏、海、海と繰り返していたのに、自分が夏バテする事を忘れていたのか、まぁどちらでもいいが、海も朔來が夏バテを克服するまで行ける筈がないと思っていた。


そう、たかをくくっていた…私が甘かった。