みな一斉にこちらに顔を向ける。 一瞬の沈黙。 「ご本人様に知らされていないことは私共にもわかりかねます。ただ、そうなさったのもマリン様の深いお考えがあってのことでしょう。大丈夫ですよ。」 そうだ。 何をこんなに不安に思うことがあるだろうか。 でも… この国には帰って来られるのだろうか。