…綾芽は何も聞かないし、綾芽にカオリの話をしたとき以外、カオリのことにも触れてこない。 俺も綾芽の過去について聞かないけれど、綾芽も俺の過去を聞こうとはしなかった。 …カオリのことは忘れてはいけない過去だけど、俺にとっては綾芽といる今の方が大切だから。 だから、綾芽が今までどんなことをしてきたかとか、そんなことは聞かない。 綾芽が俺の傍に居る、という事実さえあれば、それでいい。 …なんて我ながらクサいことを思いながら、俺は睡魔に身をゆだねた。