姫の彼氏は意地悪王子

「ん??
 なんか言った??」

「なんでもねぇ…」

「なんだよー
 気になるじゃんかぁ!!」


しつこく聞いてくる剣斗をシカトして
俺は自分のクラスに行った。
皆緊張して席に座ってるのかと
思ったら、案外楽しそうに喋ったので
びっくりしたが、こんなもんか。
そしたら、剣斗がいきなり
声を出してドアの方に行った。

「おッ♪
 さっきの子じゃん♪
 同じクラスだったんだ
 よろしく~♪」

さっきの子??
誰だこいつら。

「よろしく…」

「よろしく。」

「この子たちの事
 覚えてないの??」

「あぁ」

「さっき舜斗が
 仏頂面でどいて
 って言った子だよ?」

「あん?」

「だーかーらッ!!
 さっきクラス発表の
 掲示板の前で喋ってた
 女の子達でしょ??」

あぁ。あいつ等か。
キャッキャしてなかなか
どかなかったやつ等か。