姫の彼氏は意地悪王子

俺は今まで、本気の恋をしたことが無い。
女に特に興味は無かったし、
彼女がほしいとは思わなかったし。
んまぁ、この顔だから
女に困ったことも無かったけど。

「とにかくッ!!舜斗は冷たすぎッ!!」

なんっかムカツク。
何が悪いんだよ。

「なぁ」

「ん??何?」

「お前は女なら
 誰にでも優しくしてんの?」

「もちろん♪」

「なんで?」

「なんでって言われても。
 父親から女の子には優しく
 って教わってきたから…かな?」

そっか、こいつの家金持ちだもんな。
そう教わってもおかしくねぇな。

「なんでそんなこと聞いたの?」

「いや別に意味はねぇけど」

「舜斗は女の子に優しくしないの?」

「あぁ。そうだな」

「なんで?」

「好きじゃねぇ女に
 優しくしてどうすんだよ…」