続・彼女が愛した温もり




『あのさ‥』


おぎゃー!‥


『え?うま‥れた?』
コーキが立ち上がって奥の分娩室を見る。


『と、とりあえず行こっ‥!』

いやいや‥こんな出産って‥


『ママ~!』

『あ、生まれたわよ♪赤ちゃん』


ママの嬉しそうな顔につられて顔がほころぶ。


とりあえず廊下の長椅子に座った。

けど…吐き気が‥‥


『ちょっと‥トイレ‥』

悪阻‥かな。。

産婦人科で悪阻って‥
我ながら良いタイミングだなと感心しつつトイレに向かった。

けど、トイレってどこ?


なんかクラクラしてきたし‥

白い壁にもたれた時、誰かが背中に触れた。


『どうかしましたか?』

優しい女性の声がした。

『あ‥いや‥トイレ‥』

そして、その女性はトイレに連れて行ってくれた。