『で、捨てられるってのはどうした?』

ソファーで身を寄せ合う。


『絶対絶対絶対捨てないなら話す‥』
我ながら面倒くさい女だと思った。

『ん。じゃあ話して』
髪を撫でられ安心し話そうと決意した。


『コーキね、パパになるよ』
妊娠って言いたくなくて遠回しに言った。

『パパって、俺が?』

『うん‥』


『やっぱり本当だったのか』

いきなり私から離れ立ち上がった。

何だろう‥この展開‥


『昨日さ母親から電話あって
“あなたも父親になるんだからしっかりしなさい”って言われてさ』

綾乃さん‥

どうか私の緊張を返してほしい‥